ケルト十字は、10枚のカードで1つの悩みを深く読むスプレッドです。今の状況、障害、過去と近い未来、まわりの環境、自分の願いや不安、そして最終的な流れまで、一度に見わたせます。
タロットのスプレッドの中でもとくに有名で、ライダー版の解説書として知られる A. E. Waite の解説を収めた1918年の本(L. W. De Laurence 名義)にも、「An Ancient Celtic Method of Divination(古いケルトの占い方)」として、10枚の並べ方と位置の意味が書かれています。
この記事では、その本(Project Gutenberg 収録)の原文をもとに10枚の位置の意味を整理し、恋愛で読むときのコツをまとめます。原文は英語なので、日本語は当サイト編集部の訳です。

ケルト十字は「はっきりした質問」に向いている
原文では、この占い方は「はっきりした質問への答えを得るのに、もっとも適している」と紹介されています。枚数が多いぶん、質問があいまいだと読みにくくなります。
| 読みにくい質問 | 読みやすい質問 |
|---|---|
| 恋愛運は? | 彼との関係は、この先どう進みそう? |
| 彼のことが知りたい | 彼と距離ができたのはなぜ?これからどうするといい? |
今日の気分をさっと見るならワンオラクル、流れを見るならスリーカード、1つの悩みをじっくり見るならケルト十字、と使い分けるのがおすすめです。
ケルト十字10枚の位置の意味
原文の言葉と、この記事での読み方を並べました。
| 位置 | 原文の言葉 | 意味(編集部の訳・読み方) |
|---|---|---|
| 1 | This covers him | 今の状況。質問のまわりにある全体の空気 |
| 2 | This crosses him | 障害。うまくいかない原因や、立ちはだかっているもの |
| 3 | This crowns him | 目標・理想。今の状況でたどり着ける、いちばんよい形 |
| 4 | This is beneath him | 土台。すでに起きていて、今の状況のもとになっていること |
| 5 | This is behind him | 過ぎ去りつつある影響(過去) |
| 6 | This is before him | これから働きはじめる影響(近い未来) |
| 7 | Himself | 本人の立場や姿勢 |
| 8 | His house | まわりの環境。身近な人や、置かれている立場の影響 |
| 9 | His hopes or fears | 願いと不安 |
| 10 | What will come | 最終的な流れ。ほかの9枚の影響がたどり着くところ |
9番目が「願いまたは不安」になっているのがおもしろいところ。人は、願っていることを同時に怖がってもいます。恋愛の占いでは、この1枚が大きなヒントになることがあります。
並べ方:十字の6枚と、右に縦4枚
- 質問を決める:1つにしぼって、声に出すかメモする
- シャッフルとカット:原文では、カードを裏向きのまま「シャッフルとカットを3回」
- 1枚目を中央に置く
- 2枚目を1枚目の上に、横向きに重ねる
- 3枚目を上、4枚目を下に置く
- 5枚目と6枚目を左右に置く
- 7〜10枚目を、十字の右側に下から上へ縦に並べる
原文の図では、5枚目(過去)が十字の右、6枚目(近い未来)が左に置かれています。これは、質問者を表すカードが左を向いている前提で、「向いている側=前(未来)」「背中側=後ろ(過去)」と決めているためです。今は、本や占い師によって左右を逆にしていることもあります。どちらの並べ方にするかは、引く前に決めておけば大丈夫です。

原文にある「シグニフィケーター」は使わなくてもいい
原文では、占う前に、質問者を表すカード(シグニフィケーター)を1枚選び、表向きで中央に置いてから、その上に1枚目を重ねます。コートカードを年齢や髪・目の色で選ぶ、という当時の決まりも書かれています。
今は、シグニフィケーターを使わずに、1枚目から並べるやり方もよく使われています。はじめてなら、使わなくてかまいません。
読み方は「2枚目の障害」と「10枚目の流れ」から
10枚を一度に読もうとすると、ばらばらになりがちです。次の順番で読むと、1つの話にまとまります。
- 1枚目と2枚目:今の状況と、その障害をセットで読む。悩みの中心がここ
- 5枚目→1枚目→6枚目:過去から今、近い未来への流れを見る
- 3枚目と4枚目:目指しているものと、その土台がかみ合っているかを見る
- 7〜9枚目:自分の姿勢、まわりの影響、願いと不安
- 10枚目:ここまでの9枚をふまえて、最終的な流れを読む
原文でも、10枚目には「ほかのカードから読みとったことをすべて込めるべきだ」と書かれています。10枚目だけを取り出して、よい・悪いを決めないのがコツです。
恋愛で読むときのコツ
ケルト十字は、恋愛の悩みにもよく使われます。彼との関係を占うときは、位置を次のように読みかえると分かりやすくなります。
| 位置 | 恋愛での読みかえ |
|---|---|
| 1・2 | 二人の今の状況と、すれ違いの原因 |
| 3 | あなたが望んでいる関係 |
| 7 | この恋に対するあなたの姿勢 |
| 8 | 彼の気持ちや、二人をとりまく周りの状況 |
| 9 | あなたの願いと不安 |
| 10 | 今の流れが続いたときの目安 |
原文では8枚目は「環境・身近な人の影響」ですが、恋愛では、ここを彼の気持ちとして読むやり方もあります。どう読むかは、引く前に決めておきましょう。
レンのひとこと:男目線で言うと、9枚目の「不安」に出たカードは、あなたが彼に見せていない気持ちのことが多い。そこが分かると、次に話すことが見えてきます。
10枚目がはっきりしないとき
原文には、10枚目があいまいで結論が出ないときは、10枚目をシグニフィケーターにして、もう一度並べる方法も書かれています。
ただ、同じ悩みを何度も並べ直すと、欲しい答えが出るまで続けてしまいがちです。この記事では、10枚目は「今の流れの目安」として受けとめ、どうしても気になるときは日を改めて占うことをおすすめします。
ケルト十字の10枚目も、決まった未来ではありません。今の流れを知って、自分が次に何をするかを考えるためのヒントです。

よくある質問
ケルト十字は初心者でもできる?
できます。ただ10枚あるので、まずはワンオラクルやスリーカードでカードの意味に慣れてからのほうが、読みやすくなります。
ケルト十字は大アルカナだけで引いてもいい?
かまいません。22枚だけだと、大きなテーマのカードばかりが並ぶので、全体の流れがつかみやすくなります。細かい出来事や気持ちまで読みたいときは78枚で引いてください。
5枚目と6枚目、左右どちらが過去?
原文の図では、5枚目(過去)が右、6枚目(近い未来)が左です。本や占い師によって左右が逆のこともあるので、引く前にどちらにするか決めておけば大丈夫です。
情報源
- L. W. De Laurence『The Illustrated Key to the Tarot: The Veil of Divination』(1918年。ライダー版の解説書として知られる A. E. Waite の解説をそのまま収めた版。Project Gutenberg 収録、第3部 Section 7「An Ancient Celtic Method of Divination」)https://www.gutenberg.org/ebooks/43548(2026年9月30日に閲覧)
※原文の日本語訳と、恋愛での読みかえは当サイト編集部によるものです。
