5人の若者が、それぞれ杖を振り上げている。けんかのようにも、遊びのようにも見える。「ワンドの5」は、元気な力どうしがぶつかり合い、にぎやかに競い合う場面を描いたカードです。
正位置のキーワードは「競争・ぶつかり合い」、逆位置は「争いを避ける・内輪もめ」。恋愛では、意見を言い合える活発な関係や、ライバルの存在を表すカードとして読まれます。

ワンドの5の基本の意味
ひとことで言うと、「本気と本気がぶつかって、力が試される」カードです。
| 正位置 | 逆位置 | |
|---|---|---|
| 基本のキーワード | 競争・ぶつかり合い | 争いを避ける・内輪もめ |
| スートのテーマ(ワンド) | 情熱・行動・やる気 | |
| 数字の意味(5) | 変化・ぶつかり合い・試練 | |
| 恋愛 | 意見がぶつかる、にぎやかなやりとり | ぶつかるのを避けて、言いたいことを飲みこみやすい |
| 相手の気持ち | あなたと本音で言い合える関係でいたい | 気まずくなりたくなくて、本音を出しきれずにいる |
| 最終結果 | ぶつかり合いを通して、お互いの考えが分かりやすい | 表では落ち着いても、小さなわだかまりが残りやすい |
「5」で、休んでいた火がまた動きだす
ライダー版の解説書として知られる A. E. Waite の解説を収めた本によれば、数札の意味は、数字の意味とスートを合わせて読みます。5は「変化・ぶつかり合い・試練」。ワンドの「情熱・行動・やる気」に重ねると、やる気のある者どうしが押し合う場面になります。
ひとつ前のワンドの4は、みんなで花飾りの下に集まり、くつろぐ場面でした。そこから5で、同じ仲間どうしが杖をかざして競い合う。そして次の6では、その中からひとりが認められて馬に乗って進みます。5は、6の「評価」にたどりつく前の、力をぶつけて磨き合う段階。ここでのぶつかり合いは、終わりではなく途中の練習試合だと考えると読みやすくなります。
絵柄の象徴を読み解く
同じ本では、杖を振り回す若者の一団が描かれ、「遊びのようにも争いのようにも見える」「まねごとの戦い」と説明されています。
- 5本の杖がばらばらの方向を向いている:誰もが自分の意見を持ち、まとまっていない状態。一般に、意見や主張のぶつかり合いとして読まれます
- 若者たち:大人の本格的な争いではなく、元気の余った若い力。深刻さよりも活気を表すと読めます
- 「まねごとの戦い」:本気で相手を倒すためではなく、力を試し合うためのもの。練習や切磋琢磨の象徴として読まれます
古い解説書での意味
「占いでの意味」では、まね・見せかけの戦いのほか、望むものを手に入れようとする激しい競争や奮闘が挙げられ、それが「人生の戦い」につながると書かれています。逆位置には言い争い・駆け引き・食い違いが並びます。別の節では、逆位置について「言い争いが、かえって良いほうに生かされることもある」という読み方も紹介されています。ぶつかることそのものより、その後どう生かすかが問われるカードです。
ワンドのスート全体の流れはワンドのスートの意味で見わたせます。
正位置の意味:競争・ぶつかり合い
ひとことで言うと、「ぶつかるのは、みんなが本気だから」というサインです。
- 恋愛:意見がぶつかる、にぎやかなやりとり。ライバルがいて、気持ちが燃えやすい
- 仕事:競合や社内の意見交換が活発になる。コンペや話し合いで力が試される
- 人間関係:遠慮なく言い合える仲間。ただし、言い方しだいで熱くなりすぎる
恋愛と仕事で読み分ける
恋愛で出た正位置は、ふたりの意見が合わない場面や、同じ人を気にしているライバルの存在として読まれます。ただ、ぶつかれるのは関係が生きている証拠でもあります。仕事で出たときは、競争や議論のなかで自分の力を示す場面。恋愛では「相手とのやりとり」、仕事では「まわりとの競い合い」として読み分けると、同じぶつかり合いでも受けとめ方が変わります。
逆位置の意味:争いを避ける・内輪もめ
ひとことで言うと、「表のぶつかり合いが、内側にこもっていないか」のサインです。
- 恋愛:ぶつかるのを避けて、言いたいことを飲みこみやすい。ささいなことで小さな口げんかが続く
- 仕事:表では穏やかでも、チームの中に不満がくすぶる。話し合いが本題に入らない
- 人間関係:身近な人どうしのもめごとに巻きこまれやすい
絵柄に重ねると、若者たちが杖を下ろして背を向け合った姿です。ぶつかり合いは止まったように見えても、言いたいことはまだ残っている。古い解説書が「言い争いが良いほうに生かされることもある」と書いているように、ためこむより、落ち着いた場で一度話し合うほうが関係は前に進みやすいと読まれます。

恋愛でワンドの5が出たとき(片思い・復縁・付き合っている)
ひとことで言うと、「ぶつかり合いの中で、気持ちが試される」カードです。
| 悩み | 正位置 | 逆位置 |
|---|---|---|
| 片思い | ライバルの存在を意識しやすい。比べるより、自分らしさを出す | 張り合うのに疲れて、引いてしまいやすい |
| 復縁 | 本音をぶつけ合うことで、別れた理由が見えてくる | 同じ言い合いをくり返しやすい。話すテーマをひとつに絞る |
| 付き合っている | 意見がぶつかるが、話し合えば分かり合える | けんかを避けて、小さな不満がたまりやすい |
片思いで正位置が出たら、まわりに同じ人を気にしている人がいる流れとして読まれることがあります。ここで大切なのは、相手を出し抜こうとするより、自分の良さで勝負すること。絵柄の若者たちのように、競い合いは力を磨く機会にもなります。付き合っている人との間に出たら、言い合いを悪いことと決めつけず、「何にこだわっているのか」を知るチャンスとして受けとめるとよいでしょう。
相手の気持ちの位置にワンドの5が出たとき
ひとことで言うと、「あなたとは、遠慮せずに向き合いたい」という気持ちとして読めるカードです。
| 読み方の目安 | |
|---|---|
| 正位置 | あなたと本音で言い合える関係でいたい |
| 逆位置 | 気まずくなりたくなくて、本音を出しきれずにいる |
正位置は、ぶつかることを恐れず、対等に意見を言える相手としてあなたを見ている状態として読まれます。ときには張り合う気持ちや、負けたくない気持ちが混ざっていることもあります。逆位置は、関係を壊したくないからこそ、言いたいことを飲みこんでいる状態と受けとめられます。
人物像として出たとき
人物を表す位置に出たワンドの5は、負けず嫌いで議論が好きな人、にぎやかな場を盛り上げる人として読まれます。競争心がやる気につながるタイプです。逆位置なら、ぶつかるのを嫌って本音を隠しがちな人、あるいは身内の中で小さなもめごとを抱えやすい人。年齢や性別ではなく、その人の力の出し方として読んでください。
レンのひとこと:男目線で言うと、ワンドの5が出た彼は、あなたの前では格好をつけるより素で言い合いたいと思っている、と読めます。言い合えるのは、気を許しているからかもしれません。
ほかのカードの場合は相手の気持ちを読むタロットのポイントで紹介しています。
未来・アドバイス・最終結果の位置にワンドの5が出たとき
ひとことで言うと、「ぶつかり合いを通って、分かり合う」目安です。
| 位置 | 正位置 | 逆位置 |
|---|---|---|
| 未来 | 意見のぶつかり合いや、競い合う場面が増えやすい | 表向きは静かでも、内側の不満が表に出やすい |
| アドバイス | 遠慮しすぎず、自分の考えをはっきり伝える | 勝ち負けにこだわらず、落ち着いて話せる場を作る |
| 最終結果 | ぶつかり合いを通して、お互いの考えが分かりやすい | 表では落ち着いても、小さなわだかまりが残りやすい |
最終結果の受けとめ方は恋愛の最終結果カードの読み方を参考に。
イエスノーで引いたときは、正位置はYES寄りですが、「条件つきのYES」と読む考え方もあるカードです。競争や話し合いをくぐり抜ければ道が開く、という意味合いです。逆位置はNO寄りが一般的な目安ですが、「今はぶつかるより整える時期」として受けとめるとよいでしょう。
ワンドの5が出たら、自分に聞いてみたい3つのこと
- 今ぶつかっている相手と、本当はどこまで同じ方向を見ている?
- 勝ちたいのは相手に? それとも昨日の自分に?
- 飲みこんだままの言葉で、いちばん伝えたいのはどれ?

よくある質問
ワンドの5とソードの5はどう違う?
どちらも「5」の争いのカードですが、雰囲気がちがいます。ソードの5は言葉や考えのぶつかり合いで、勝ち負けのあとに気まずさが残る場面として読まれます。ワンドの5は若者たちのまねごとの戦いで、競い合うこと自体に活気がある場面。ワンドは熱いぶつかり合い、ソードは冷たいぶつかり合い、とイメージすると区別しやすくなります。
ワンドの5とワンドの7の違いは?
ワンドの7は「優位・立ち向かう」で、ひとりが高い場所から6本の杖に立ち向かう姿です。ワンドの5は、5人が同じ高さで入り乱れる姿。7は「ひとりで守る」、5は「みんなで押し合う」と覚えると分けやすくなります。ほかのスートの5との比較は小アルカナ56枚の意味一覧へ。
ワンドの5は、けんかや別れを意味する?
別れを決めるカードではありません。正位置は「競争・ぶつかり合い」で、意見のちがいが表に出る状態として読まれます。本気で向き合うからこそ起きるぶつかり合いで、話し合いのきっかけとして受けとめるのが一般的です。
仕事の占いでワンドの5が出たら?
正位置は、コンペや会議など、意見や力をぶつけ合う場面で出やすいカードです。逆位置は、表に出ない不満や身内の行き違いのサイン。誰が正しいかより、何を目指しているかをそろえる話し合いが向いています。
情報源
- L. W. De Laurence『The Illustrated Key to the Tarot: The Veil of Divination』(1918年。ライダー版の解説書として知られる A. E. Waite の解説をそのまま収めた版。Project Gutenberg 収録、第1部 Section 3「The Four Suits, Otherwise Lesser Arcana」、第3部 Section 2「The Lesser Arcana」・Section 4「Some Additional Meanings of the Lesser Arcana」)https://www.gutenberg.org/ebooks/43548(2026年9月30日に閲覧)
※この記事のカードの意味は、上の資料に載っている伝統的な意味と、現在タロットで一般に使われている解釈をもとに、当サイト編集部がまとめたものです。
